2024年7月26日(金)鶴めいホール公演の記録を残したいと思います。
まずは無事に終演することができました。
今回の会場となったのは「鶴めいホール」という九段下にある邦楽などの芸能に向けて作られた場所です。客席数は39席と、非常に舞台との距離が近いホールです。
演者としてもお客様とここまで近くで演奏する機会はそうそうありません。この空間だからできることを、巫舞台のメンバーで相談を重ねる日々を過ごしました。

鶴めいホールは映像投影ができるのですが、それが2画面という非常に珍しい形状です。
そのために、新潟公演で使用した映像作品を、再編集しました。
会場全体が映像に包まれる、覆われるような、そんな感覚を作ることができたのではないかな、と思っています。

また照明や空間作りも色々と注文の多い制作者(わたくし)でしたが、鶴めいホールの皆様に多大なご尽力をいただき、実現するに至りました。ありがとうございました。
そしてもう一つは印刷物への想いです。
当日会場ではパンフレットを配布しましたが、手触りから中身に至るまで、「おっ!」と驚いていただく仕掛けを盛り込みました。
これは私たち巫舞台(フブタイ)からお越しくださった皆様への最初の贈り物。「琵琶道成寺」の世界への切符のようなものです。
心を込めて一つずつ手作りしました。
会場でも、お家に帰っても、何度も楽しんでいただけるといいな、と願っています。
そして琵琶語り。我が師匠との「琵琶道成寺」は回を重ねるごとに変容していきました。その度に共に舞台に立てる喜びと新たな琵琶道成寺に出合うことを楽しみに舞台に臨みました。

この場所での90分という時間。
お客様にとって、
スタッフにとって、演者にとって、
どんな時間になったのか、
少しでも心に残るような時間だったのなら、幸いです。
新潟公演とはまるで違う東京公演「琵琶道成寺」でした。
やはり同じ公演であっても、その場所、集う人々によって舞台は創られていく。
つくづくそう思います。

私たち巫舞台はこれからも挑戦をし続け、変わり続けていきたいと思います。その時その時の出会いを大切に、また皆様にお目にかかれます時を楽しみにして、一歩ずつ歩み始めます。
この度は誠にありがとうございました。
またお会いできる日まで。
巫舞台
代表 巫美麗(ウーメイリー)